第26回カンタキ健康かふぇ
「超音波エコーは音で診る」
北斗病院医療技術部 臨床検査技師 岡田豊治
海に向かって叫んでも、海はザザーっと波の音、山に向かって叫ぶと、こだまが返ってきますよね。そうです、エコーとはこだまのことでした。コウモリが超音波を出して獲物の場所を探り当て捕獲するのは、この超音波を使ったエコーの仕組みです。海上に浮かぶ船から海中の魚群を探知するのもこの超音波という周波数の高い音を使って発見します。そしてこのエコーは静止画像だけでなく、その動きも捕らえることができるのです。ですから、人間の心臓をエコーで調べると、心臓の中の血液の流れや、異常な状態があれば、すぐに分かってしまいます。血管の中の動脈硬化の状態も動画でみると、それは恐ろしい。今にも血液の塊がはがれてどこかに飛んでいきそうな動画でした。まさに音でリアルな映像を診るということでした。